車を購入すると、ディーラーや販売店にお願いして「車の登録」という業務を代行してもらうことになります。
そうすると晴れてその車を公道で走行させることができるのですが、登録の際には様々な必要書類を準備することになるため「ちょっと面倒くさい」と思う人が大半です。
その中でも特に「車庫証明」に関しては、誰もが
- そもそもなぜ必要なのか分からないし、必要だとしても専門的で分からない
- 車庫証明を自分で申請するとお得なのは分かるけど、作成・申請方法が分からない
と思い込み、ディーラーや販売店に書類申請の代行依頼をしてしまいます。
しかし、それが大損のもと。
というのも車庫証明は自力で誰でも簡単に申請することができ、実際に自力申請をすることで最大約2万円もお得になることも。
逆をいうと、「自力申請しなければ2万円分も損してしまう」ということになります。
さすがに、何も知らないまま2万円も損するのは嫌ですよね。
そこで今回は、元自動車ディーラーの営業マンとして、数々のお客様に「車庫証明の自力申請方法」をお教えしてきた筆者が、車庫証明の申請方法について詳しく解説していきましょう。
読み終われば「こんなに簡単だったなんて…」とビックリすること間違いなしですから、ぜひ最後までご覧になって、2万円の損を防いでくださいね!
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1.車庫証明とはどのような書類か
まず車庫証明という書類について、簡単に説明していきましょう。
車庫証明は正式名称を「自動車保管場所証明書」といいます。
つまり「自分には車を保管する場所が確保されています」と証明するわけですね。
しかし一体なぜ証明しなければならないのか、不思議でしょう。
そこで車庫証明について書かれている、「自動車の保管場所の確保等に関する法律」を引用しておきましたので、下記をご覧ください。
第一条 この法律は、自動車の保有者等に自動車の保管場所を確保し、道路を自動車の保管場所として使用しないよう義務づけるとともに、自動車の駐車に関する規制を強化することにより、道路使用の適正化、道路における危険の防止及び道路交通の円滑化を図ることを目的とする。
つまり、迷惑な路上駐車=路上保管を防ぐために、証明書を出させるということです。
とはいえ一部、山間部などの地域においては例外的に免除されるケースもあります。
ただし本当に例外的なケースですから、基本的には「車の登録前に絶対に必要な書類」だと思ってください。
そんな車庫証明は、登録に必要な書類だけあって「専門的」と考えてしまうのは無理もありませんし、あなただけではなくほとんどの人が同様に思っています。
ただ、冒頭でも述べている通り「損してしまう可能性が高い」というのが現状です。
そこで次章では、車庫証明の代行でどの程度の手数料がかかるのか、紹介していきましょう。
2.車庫証明はディーラーや販売店に代行依頼すると高くつく
車庫証明を代行依頼すると、最大で約2万円の損をすると述べました。
というのも車庫証明は普通、ディーラーや販売店の見積もりに「車庫証明代行手数料」という名目で記載され、おおむね1~2万円程度の手数料が取られるのです。
実際、筆者が勤務していたディーラーでも、一律9,800円をいただいていました。
しかも申請に必要な実費(行政の証書・印紙代3,000円前後)は別途請求していましたから、ディーラーとしては「簡単で片手間でできる手続きで1万円も儲かる」程度にしか考えていなかったのでしょう。
悪く言うと、あなたは騙されている可能性すらあるのです。
そのため筆者としては、これまでに何度も触れているように「超カンタンな手続きだから、自分でして1~2万円の手数料の無駄払いを避けるべき」と結論付けています。
とはいえ問題なのは、
- あなたがまだ車庫証明を専門書類だと思っていること
- そのため作成・申請方法がまったく分からず、立ち止まってしまっていること
ですよね。
そこで次章では、具体的に車庫証明の書き方や、申請方法について詳しく説明していきますので、しっかりご覧になって実践してください。
3.車庫証明の作成・申請方法3ステップ
実は筆者のようなプロだと、車庫証明の書類作成は5~10分程度で完了してしまいます。
そう、本当に簡単ですぐに完了できるのです。
そのためあなた自身も、慣れていないとはいえ30分前後で完了するでしょう。
そこで早速、下記に車庫証明の作成・申請方法を分かりやすくまとめておきましたので、ご覧になって実践してくださいね。
- 複写となっている一番上の「自動車保管場所証明申請書」を記入する
- 保管場所の所在図・配置図を記載する
- 「自認書」の記入、もしくは「保管場所使用承諾証明書」を記入してもらう
たったこれだけなのだですが、以下にそれぞれを分けて詳しく説明していきます。
また、作成に必要な書類はディーラーや販売店、警察署にて「無料」で配布されています。
ステップ1.複写となっている一番上の「自動車保管場所証明申請書」を記入する
この書類には、車の情報や使用者などの情報を記載します。
- 車名、型式、車台番号、大きさ…車検証に記載される内容をそのまま記入します。新車の場合には、ディーラーの営業マンに聞くとすべて教えてくれます。
- 本拠の位置…「1-1-1」のような略称は不可。また「番地」ではなく、「番」だけ記載します。
- 保管場所の位置…駐車場の住所を記載します。住所は本拠の位置と同じく「番」で記載します。
- 自分の氏名・住所など…ここは特にルールはありませんが、分かりにくくなるため「番」で記載すると統一出来てラクです。
ステップ2.保管場所の所在図・配置図を記載する
この書類では「実際に車を駐車する場所」を記載します。
- 所在図…この書類はどちらかというと「チェックしに来る人のための地図」です。そのため「別紙に添付」と書き、ネットなどで印刷した「ザックリと位置が分かる地図」を添付し、駐車場の位置にマーカーで色を塗れば問題ありません。また地図中には「近くの駅や大きなショッピングモール」が入っていると分かりやすいため安心されます。
- 配置図…実際に駐車する敷地を拡大し、どの部分に駐車するのか記載します。そして自分が駐車予定の場所の大きさを記入した上で、マーカーで色を塗っておきましょう。
ステップ3.「自認書」の記入、もしくは「保管場所使用承諾証明書」を記入してもらう
自認書とは「自分の持っている土地に、自分の車を駐車するため問題ありません」と証明する書類です。
そして保管場所使用承諾証明書とは「他人の土地に駐車する場合に、土地の所有者から許可をもらうための書類」になります。
そのためそれぞれ、以下に記載方法を分けて記載したので、ご覧ください。
- 自認書…警察が土地の所有者を調べるため、自分で土地の所有権を証明する必要はありません。ちなみにこちらの書類に関しても、住所は「番」で記載しておくと間違いありません。
- 保管場所使用承諾証明書…使用者=あなたの住所氏名を記載し、使用期限の記載をします。使用期限は特に決まりがなく、申請日から5年後に設定することが一般的です。また所有者の住所氏名も記載してもらいます。ちなみにこちらの住所も「番」で記載しておくと間違いありません。
以上が、車庫証明の申請書の作成方法でした。
そしてこれまでに紹介した書類をすべてまとめて、警察署の車庫証明専用窓口に提出すると申請完了です。
また申請するには2,500円前後、申請後に発行された標章を受理するには500円前後の「行政が販売する証書・印紙」が必要になります。
つまり手数料は無料ですが、先程も述べた通り「3,000円前後」の実費は必要というわけです。
そのため必ず3,000円程度だけは用意して、申請および受理する際に持って行ってください。
また余談ですが、都道府県によって申請してから標章を受理するまでの間には、大まかに3~5営業日(平日)がかかります。
そのため書類作成は非常に簡単ですが、受理するまでに時間がかかるため「登録日のギリギリにならないように注意する」と覚えておいてくださいね!
4.まとめ
以上、車庫証明に関する解説を終了しますが、最後に当ページの内容をまとめておきましょう。
- 車庫証明は「路上に違法駐車しない」と証明するために必要な書類
- 車庫証明は簡単に作成・申請できるにもかかわらず、代行依頼をすると最大2万円程度も取られてしまう
- 車庫証明は3種類の書類を作成するだけでよく、記載も単純
- 車庫証明の申請には約2,500円、標章を受理するには500円前後の費用が掛かり、実費で合計3,000円程度が必要になる。
- 車庫証明は申請してから標章を受理するまでに3~5日前後かかる
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