中古車の購入をしたり、誰かから車をもらった時、その車が「車検付き」の場合には自賠責保険の有効期間も残っています。
しかしその結果として、自賠責保険そのものの名義が「前のオーナーになっている」ということは多々あります。
そのためあなた自身、加入者の名義変更をしなければならないのかな?と感じてしまい、下記のように悩んでいませんか?
- 自賠責保険の名義変更はしなければならないのか
- 自賠責保険の名義変更をするタイミングはどんな時なのか
- 自賠責保険の名義変更をする具体的な方法が知りたい
そこで今回は、元保険代理店の営業マンだった筆者が、自賠責保険の名義変更の方法や実情を、詳しく解説していきましょう。
普段あまり気にすることのない自賠責保険の名義変更ですが、実は知っておくと「意外とラクですっきりした」と思うことは間違いありません。
ですからぜひ最後までご覧になって、きちんと理解しておいてくださいね。
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1.自賠責保険で名義変更は必要ない
まず自賠責保険がどのようなものか、簡単におさらいしておきましょう。
自賠責保険は公道を走行する自動車やバイクすべてが加入しなければならない保険で、強制保険とも呼ぶ
そして基本的には車検の期間と合致するように加入しており、その結果として車検あり=自賠責保険ありという意味になるのです。
また自賠責保険では対人賠償として、最大で4,000万円まで補償することができるのですが、あくまで「対人のみ」になります。
ですから普通は自賠責保険だけではなく、その他補償(対物賠償など)をカバーするためにも、任意保険に加入するのが一般的です。
そして今、筆者が自賠責保険について「公道を走行する自動車やバイクが加入する」と表現したことに注目してください。
実は自賠責保険は「個人ではなく車そのものが契約する」といったイメージを持つのが正しいのです。
つまり契約した人が誰であれ、とにかく車が自賠責保険に加入していれば問題なく補償をしてもらえます。
そのため自賠責保険は名義変更をせずとも補償が受けられる=わざわざ面倒くさい名義変更をする必要はまったくないということになるのです。
任意保険は補償について保険契約者や被保険者に依存していますから、名義変更は必要になります。
ここまでの説明から、自賠責保険の名義変更は必要ないという結論について分かったため、もう関係ないと思いますよね。
たしかにそうとも言えるのですが、名義変更をさせられるケースが多いのも事実。
そこで「名義変更は必ずしもしなければならないわけではない」ということを前提として、名義変更が必要とされるタイミングについて紹介していきましょう。
2.自賠責保険の名義変更が必要になるタイミング
自賠責保険の名義変更が必要になるタイミングは、冒頭でも簡単に触れている通り
- 中古車の購入をした
- 誰かから車をもらった
といったタイミングです。
つまり車の所有権があなたに移ったタイミングで、なおかつ自賠責保険の有効期間がまだ残っているケースに限られています。
しかし一体なぜこのようなタイミングで名義変更が行われるのでしょうか。
それは単純に「前オーナーの個人情報を守るため」といった意味合いが強いです。
というのも自賠責保険は車単位での契約にはなるのですが、加入者情報として「前契約者の住所や氏名」が記載されてしまうのです。
つまり名義変更をせずにそのまま使うことは可能なのですが、前オーナーの個人情報をそのまま載せてしまうことで個人情報の漏洩につながりかねないのです。
そのためディーラーや中古車販売店では、確実に名義変更をしてから次のオーナーへ車両を引継ぐことが当たり前に実施されているのです。
特にディーラーや中古車販売店では、昨今の個人情報問題についてかなりシビアに考えていますから、ほぼ確実に実施することになっていると考えてください。
そして自賠責保険の名義変更をする方法についてですが、次章にて分かりやすく紹介していきましょう。
3.自賠責保険の名義変更をする方法
自賠責保険の名義変更をする方法はいたってシンプルで、3つの書類をそろえて保険会社に提出するだけです。
その3つの書類は下記の通り。
- 自賠責保険証明書
- 自賠責保険承認請求書
- 自動車売買契約関連の書類(売買契約書や新車検証など)
それぞれ入手方法は以下に分けて紹介していきます。
提出書類1.自賠責保険証明書
自賠責保険証明書とは、いわゆる「自賠責保険の証書」と呼ばれるもので、一般的には車検証入れという大きな手帳のようなケースに、車検証とともに保管
そのため中古車の購入などで手に入れた場合には、車検証入れを探してください。
ちなみに本紙が無ければ名義変更をすることはできなくなりますので、必ず本紙を用意してください。
※本紙を無くしてしまった場合は、加入している保険代理店や保険会社に連絡するだけで再発行が可能ですが、1週間~1ヶ月程度の時間がかかります。
提出書類2.自賠責保険承認請求書
自賠責保険承認請求書は、簡単に説明すると「名義変更をしてください」と保険会社に依頼するための書類です。
この書類は保険会社にて無料で入手することができますから、入手後そのまま変更内容(住所や氏名など)を記入して、保険会社に提出すればOKです。
ちなみに筆者が自分の業務として名義変更をしていた時は、保険会社の窓口でそのまま記入していました。
そのぐらい単純ですぐに完了する作業だと覚えておいてください。
提出書類3.自動車売買契約関連の書類(売買契約書や新車検証など)
車があなた自身の物になったと分かる書類として、売買契約書や新車検証(名義が自分に変わっている)を用意してください。
これを判断基準として保険会社は名義変更を実施してくれます。
以上の3点を準備しておけば、スムーズに名義変更を完了させることができますし、余分な手数料などを取られることもありません。
ただ、正直なところ自力で名義変更をするのは「あまり賢くない」というのが筆者の正直な感想です。
なぜなら自賠責保険の名義変更自体は、ディーラーや中古車販売店が勝手に実施してくれますし、料金も取られないからです。
つまりわざわざ面倒くさい手続きをせずとも、基本的には自動的に名義まで変わった状態で車が手に入ります。
ですからここまでの説明でも分かる通り、そもそも名義変更の必要が無いのはもちろんのこと、わざわざ自分で手続きする必要すらないと思って大丈夫です。
4.まとめ
以上、自賠責保険の名義変更に関する解説を終了しますが、最後に当ページの内容をまとめておきましょう。
- 自賠責保険はそもそも「誰の名義でも良い」というのが実情であるため、わざわざ名義変更をする必要はない
- ただし自賠責保険の名義変更が必要とされるタイミングは、基本的に「車の所有者が変わった時」であり、前オーナーの個人情報保護のために実施される
- 自賠責保険の名義変更をするには3つの書類が必要だが、自分でするのは手間がかかるため、ディーラーや販売店に任せてしまえばOK
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